みなさん、こんにちは!

 

今回は、例外なし、または例外は許されない「それ以外はダメ」条文について考えてみましょう。この条文は、数が少ないので、それをしっかり覚えれば、これからみていく例題は簡単に解けたり、ひっかからなくなります。まず、少し遠回りをしますが、テーマとは逆の「例外あり」条文の例題を解いてみます。では、例題です。

 

例題 個人タクシー事業者は、必ず運送の申込みを受けた順序により、旅客の運送をしなければなりま           せん。

 

正解は、❌です。根拠条文は、

 

道路運送法

(運送の順序)

14条 一般旅客自動車運送事業者は、運送の申込みを受けた順序により、旅客の運送をしなければ  ならない。ただし、急病人を運送する場合その他正当な事由がある場合は、この限りではない。

 

条文後半に、「ただし、急病人を運送する場合、その他、正当な事由がある場合は、この限りではない。」つまり、この条文は「急病人」「その他正当な事由がある場合」という例外がある「例外あり」条文になります。「例外あり」条文は、少し難易度を上げて次の様に出題されることもあります。

 

例題 個人タクシー事業者は、原則として、運送の申込みを受けた順序により、旅客の運送をしなけれ          ばなりません。

 

正解は、です。
よく出るパターンですが、「原則として」という言葉は言外に原則にはそぐわない「例外がある」ということを示していますから○になりますね。

 

ここまでは、テーマとはわざと逆に「例外あり」条文の問題をみてみました。では、もし「例外なし」条文が問題に出た場合に「原則として」が入っていたらどうでしょう。次の例題の根拠条文は「例外なし」条文です。

 

例題 道路運送法の規定では、原則として、収受した運賃又は料金の割戻しは禁止されていますが、

      得意客の場合は割戻しが認められています。

 

根拠条文は、

 

 道路運送法

 (運賃又は料金の割戻しの禁止)

 第10条 一般旅客自動車運送事業者は、旅客に対し、収受した運賃又は料金の割戻しをしてはならな                 い。

 

元が「例外なし」条文ですから、なにか「例外がある」ような表現が入っていれば 、考えるまでもなく❌になります。この例題の場合、なにも条文を勉強していなくても、常識だけでほとんどの人が正解出来そうな問題ですよね。では、この条文がはっきり「例外なし」条文かどうかあやふやな人にとって、次の例題はどうでしょう。

 

例題 道路運送法の規定では、収受した運賃又は料金の割戻しは禁止されていますが、正当な事由がある場合は、その限りではありません。

 

あやふやだと、かなり正答率の落ちる問題ではないでしょうか。この条文は「例外なし」と説明してきたので、答えは当然❌ですね。

 

いろいろなパターンで見てきましたが、実は「例外なし」条文は、意外に数が少ないのです。今の例題でみた、運賃・料金の割戻しの禁止(道路運送法 第10条)、区域外営業の禁止行為(道路運送法 第20)、名義の利用、事業の貸渡し等の禁止(道路運送法 第33条)のみです。ですから、これらだけは「例外なし」と覚えておけば、先のひっかけ例題の様に曖昧に問い掛けられても、「例外がある」という表現があるなら、即座に❌と断定できますね。

 

実は、最後の「名義の利用、事業の貸渡し等の禁止」に関しては、条文上は「例外なし」なのですが、ある条件を満たせば個人タクシーにだけ認められた「代務運転制度」という「特例」があります。ややっこしいですが、今回の法則は、基本的にはこのまま覚えていただいて大丈夫です。

次回は、その個人タクシーの特殊性に関連付けた様々な問題を、「個人タクシーに限っては」というテーマでお話しする予定です。

 今回も、ご覧いただきありがとうございました。