今回のタイトルは、合い言葉としてそのまま暗記しましょう。これから解説していく種類の問題が出たときは、仮に関連条文を初めて見たとしても答えられるようになります。

 

 例題 個人タクシー事業者が事故を起こしたときは、その記録を営業所に1年間保存しなければなり

   ません。

 

 正解は、❌になります。根拠条文は

 

旅客自動車運送事業運輸規則
(事故の記録)
第26条の2  旅客自動車運送事業者は、事業用自動車に係る事故が発生した場合には、次に掲げる事項を記録し、その記録を当該
事業用自動車の運行を管理する営業所において3年間保存しなければならない。
(
以下略)

 

 事故の記録は、条文に3年間とありますが、例題は1年間なので❌ですね。
これだけなら、ここで話は終わりなのですが、試験範囲の条文を調べてみると、事故以外の記録の保存期間は全て1年間なのです。例えば、苦情の記録、点検整備記録簿、乗務記録など、全て1年間とされています。なので、苦情の記録は2年間であるとか、乗務記録は3年間であるといった問題も❌になります。つまり、事故の記録だけ3年間、あとは1年間と覚えれば、対処できる問題になりますね。

 ただ注意していただきたいのは、時々、少し難易度を上げて次の様な出題がされることがあります。

 

 例題 個人タクシー事業者が事故を起こしたときは、その記録を3年間、事業用自動車内に保存して

   おくこととされています。

 

 既に、根拠条文を示してありますから、事故で3年間はあっていても、保存場所が条文と違うので❌というのはお分かりですか? この様に、出題者が難易度を上げてくると、単純に「事故は3年、他は1年」だけでは通じなくなってきます。しかし、このことから、せっかく何度も書いたり、何度も声に出して暗記をする努力を避けて通れないのであれば、覚える上で、この条文は何をいいたいのか?を考えながら暗記することが大事なことが分かってくると思います。


 この条文で言えば、「事故を起こしたときは記録が必要なこと」「その記録は3年間保存すること」「保存する場所は営業所であること」を読み解いてから暗記する様にしてみましょう。

 遠回りの様ですが、この様に条文を覚えるということは、既にあなたは出題者側になって問題を作れる理解度に達したことと同じ意味を持つことに気づいていただけるでしょうか。そうです、ひとつ重要条文を暗記したら、自分で問題を作って見てください。きっと、その後、その条文に関する問題を解くとき、とても簡単な問題に思えるはずです。

 

 さて、本来ならタクシー事業の目的とは? とか、タクシーは法令でどの様に定義されているか? などから解説を始めるのが普通ですが、実際には条文暗記が避けられない訳で、せっかく覚えるなら自分で問題を作る視点で暗記をしましょうということで初めの解説にしました。

 

 次回は、法律用語に頭を慣らそうというテーマでお話します。